アルピーヌ ALPINE あるぴーぬ

a110.exblog.jp ブログトップ

1300ゴルディーニの燃焼室

d0062721_6161477.jpg

車の部品屋さんのブログなのに、ここのところ車の話が登場しないので、ちょっと部品の話などを。
もちろん7月、8月と部品製造の工場が止まっているので、新製品の紹介ではありません。上の写真を見て、何かわかった人、かなりの専門知識を持っている方と思います。そのような人向けの話です。
この写真、R8ゴルディーニのエンジンヘッドの燃焼室です。同じエンジンがアルピーヌA110-1300GとSにも積まれています。一般的なエンジンと異なりスパークプラグが燃焼室に顔を出していなく、バルブの間の2つの穴(点火ホール)の奥に隠れています。ホンダのCVCC等も同じような事をしています。。しかしこのエンジン、CVCCのような複雑な吸気もなく。ただプラグを奥におしこんで半円球の形状とバルブの径を大きくして馬力をPUしてしまったので、どうしてもプラグの部分が高温に上がってしまいます。プラグもバイクのようなコールドタイプを使い冷やしていますが、高回転を多く使ったり8500回転以上を回すと、この穴の部分のアルミが解けてクラックが入ったり、最悪の場合は溶解してバルブシートが落ちてしまいます。今まで対策と称していろいろな加工をされたヘッドを見た事がありますが、ほとんどが眉唾で効果的な加工は見た事がありませんでした。
この写真のヘッド、純正を見た事があるなら不思議な事に気がつくと思います。ベルブシート(バルブまわりの金色の部分)がとても大きいのです。本来アルミの部分まで大径のバルブシートを埋め込んでいるのです。バルブシートの材質はアルミよりも高温に耐えるために、点火ホールが高温に上がってでもクラックが入ったり解けてしまう事はありません。目から鱗とはこの事、とてもシンプルな解決方法でエンジンの欠点を解決しています。しかしアイデアはシンプルでも、加工はいたって複雑で通常のバルブシートの打ち変えと比べとても難しく何倍もの手間がかかっているのは専門家ならわかると思います。
実はこれ、イタリアのレーシング・メカニックのアイデアと内燃機の職人さんの技があってこそ実現した技術です。
[PR]
by A110ALPINE | 2009-08-20 06:37 | 部品
line

フランスの片隅にある自動車部品商店主のひとり言


by A110ALPINE
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30