A110改

夏になると、たくさんの観光客が南仏にやってきますが、
うちのお客さんもヴァカンスのついでに顔をだしてくれます。
アルピーヌ各車種やルノーのスポーツタイプ等、
新旧とりまぜて面白い車が多いのですが、
その中でも飛び切りに大きな爆音なのが、この車です。
この車で、モナコGPから、ルマン・クラッシックまで
フランスを縦横無尽に走り回っているのだから、そのバイタリティはたいしたものです。
そして、派手なのは外見だけでなく、中身の改造も半端ではありません。

元々は1300の大人しいヴァーションだったらしいのですが、
車の底をヒットして、エンジン&ミッションを大破してから
サンクアルピーヌのエンジンをチューニングして、ミッションごと移植したそうです。
今ではインジェクションまで装備、強烈なハイカムを入れて、
アイドリングも低速も無視して、馬力のみを追い求めてしまったそうです。

サンクアルピーヌのミッションを移植というと、ギヤの中身のみが通例ですが、
この方、ミッションごと乗せてしまったそうです。
そうなると問題なのが足回りです。
サンクアルピーヌとは基本構造が異なるので、そのままミッションを積むと
タイヤ等を取り付ける事ができません。
ということで、サブフレーム、アーム、ハブの一部まで自作してしまったそうです。
もう後ろ半分はA110ではないような。
それに負けないように、前半分も補強してありました。
競技系専門のメカニックと改造したそうで、合理的に仕上げています。
ここまでやり尽くせば、アッパレです。
今、A110を買ってきて、この改造をしたら顰蹙かもしれませんが、
何十年も乗ってきて、その車を生かすために改造を積み重ねてきたのですから
誰もが認めるアルピニストとなっています。
by A110ALPINE
| 2012-07-12 05:27
| 車